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酔い醒めの部屋温うして師走かな

酔い醒めの部屋温うして師走かな(ヒ)
夜半、ふと目が覚めて、冴え冴えと寝床に取り残さる事がある。そんな時は、布団の上で、湯呑み一杯の冷やを、唇を湿らす程度に、ゆるりゆるりとやる。喉が動くほど一度に呑んでは駄目で、とにかく、恐ろしくスローに、身の回りの空気を動かさない加減で、酒を体内に送り込んで行く。庭の苔に霧吹きで潤いを与えるようにすると、食道から胃までの粘膜が、ほのぼのと暖まって来るのが分かる。この酒がうまい。この酔いが、快い。やがて、東の地平が、藍布一巾流れ、それが見る間に浅葱(あさぎ)に変わるのを、やわらかな気持ちで眺めながら、布団にもぐる。それからの眠りが、悦楽。これが、一番うまい呑み方でだある。

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2008年05月28日 14:56に投稿されたエントリーのページです。

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